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業務ごとに専門サイトを分けるべき理由と、分けるときの注意点

 文:渡邉 徳人(行政書士)

「業務ごとに別のサイトを作っているのはなぜですか? 1つのサイトにまとめた方が、何でもできる事務所に見えて信頼されるのでは?」

開業前後の先生から、以前からよくいただく質問です。私の事務所では、建設業許可、経営事項審査、産業廃棄物収集運搬業許可、車庫証明、特殊車両通行許可、株式会社設立など、業務ごとに専門サイトを運営しています。その理由と、分けるときに気をつけていることをお伝えします。

理由1:依頼者は「専門の事務所」を探している

依頼者が探しているのは「何でもできる事務所」ではなく、自分の手続きに詳しい事務所です。

建設業許可を取りたい人にとって、同じサイトに相続や会社設立の案内が並んでいても役に立ちません。むしろ「この事務所は本当に建設業に詳しいのだろうか」と感じさせてしまうことがあります。

専門サイトなら、トップページから最後まで、その業務の依頼者のためだけに書くことができます。

  • 最初の画面で「建設業許可の専門」と一目で分かる
  • 料金表もその業務に絞って、細かく載せられる
  • よくある質問も、その業務の依頼者が本当に知りたいことだけを並べられる

理由2:題名と内容を、狙う言葉にそろえやすい

検索で見つけてもらうには、ページの題名・見出し・本文が、依頼者の検索する言葉とそろっていることが大切です。

事務所サイト1つの場合、サイト全体の名前は「○○行政書士事務所」になりがちです。専門サイトなら、サイト名そのものを「熊本建設業許可申請代行センター」のように、業務名と地域名で作ることができます。サイト名、題名、見出し、本文、画像の説明まで、1つのテーマで一貫させやすいのが大きな利点です。

理由3:業務ごとに改善しやすい

専門サイトに分けると、Search Consoleなどで業務ごとの表示回数や問い合わせが分かれて見えます。「建設業は伸びているが、車庫証明は伸びていない」と分かれば、手を入れるべき場所がはっきりします。

1つのサイトにまとめた方がよい場合もある

ただし、どの事務所でも分ければよいわけではありません。次のような場合は、1つのサイトの中に業務ごとのページを作る方が向いています。

  • 開業したばかりで、まだ業務を絞り切れていない
  • 更新に割ける時間が限られている(サイトの数だけ手入れが必要になります)
  • 地域密着で、事務所名そのものが知られている

今の検索エンジンは、1つのサイトの中のページでも、内容が充実していればきちんと評価します。大切なのは「別のドメインかどうか」より、業務ごとに、依頼者の疑問に十分答えるページがあるかどうかです。

分けるときの注意点:中身の薄いサイトを量産しない

専門サイトを分けるときに、絶対に避けたいことがあります。地域名だけを差し替えた、ほとんど同じ内容のサイトやページを大量に作ることです。

Googleは、検索結果に多く表示させることだけを目的に、似たようなページを量産することを、スパムに関する方針の中ではっきり問題としています。こうしたサイトは評価されないだけでなく、事務所全体の信頼を損ねるおそれがあります。

専門サイトを作るなら、次の点を守ってください。

  • それぞれのサイトに、その業務ならではの、実務に基づいた内容がある
  • 同じ文章を、別のサイトに使い回さない
  • 事務所の所在地、行政書士の氏名、連絡先を、どのサイトにも正しく載せる
  • 運営できる数にとどめ、古い情報を放置しない

また、行政書士の広告については、所属する行政書士会の会則で、誇大な表現や誤解を招く表現が禁じられています。専門サイトでも、実績の数字や「日本一」のような言葉は、根拠を示せるものだけにとどめましょう。

専門サイトに必要なページ

専門サイトを作る場合も、ページの数を増やせばよいわけではありません。依頼者の疑問に答えるために、次のページを基本としています。

  • トップページ:何の専門か、誰のためのサイトか、費用の目安、相談の入口
  • 業務の詳しい説明:要件、流れ、期間、必要な書類(新規・更新・変更など、手続きの種類ごとに分けることもあります)
  • 料金:報酬と、報酬以外にかかる費用の内訳
  • よくある質問:実際の相談で多い質問
  • 事務所案内:行政書士の氏名・登録番号・所在地・顔写真
  • お問い合わせ:フォーム、電話、LINEなど

ここに、業務の理解を深めるコラムや、依頼者が特定されない形での解決事例を、少しずつ加えていきます。最初から完璧にそろえる必要はありませんが、少なくとも上の基本のページは、公開の時点で整えておきましょう。

事務所の公式サイトとのつなぎ方

専門サイトを複数持つ場合は、事務所の公式サイトから各専門サイトへ案内し、各専門サイトからも事務所の公式サイトへ戻れるようにしておくと、依頼者にとっても分かりやすくなります。運営している行政書士事務所が同じであることを、隠さずに示すことが信頼につながります。

まとめ:専門性を伝えるための「器」を選ぶ

専門サイトを分けるか、1つにまとめるかは、手段の違いです。目的は、依頼者に「この手続きならこの事務所」と思ってもらうことにあります。

行政書士アシストWEBでは、業務・地域・競合・更新に使える時間をうかがったうえで、専門サイトにするか、事務所サイトの中に業務ページを作るかをご提案しています。どちらが合うか迷っている方は、お気軽にご相談ください。

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